初めてコースに出ると、「OBです」「ロストですね」と言われても、次にどこから何打目を打てばいいのか分からず、固まってしまうことがあります。ルールが曖昧なままだと、同伴者を待たせてしまい、自分も落ち着いてプレーできません。

この記事では、OBとロストボールの違い、打ち直しの方法、暫定球の考え方、ペナルティの数え方を、初心者の方に向けて順番に整理します。ルールは改訂されることがあるため、最終的にはJGA(日本ゴルフ協会)の「ゴルフ規則」やコースのローカルルールを確認してください。

まずは基本!OBとロストボールの違い

どちらも「打ったボールが見つからない・プレーできない」状況ですが、扱いが少し違います。最初にここを整理しておきましょう。

OB(アウトオブバウンズ)とは

OBは、コースの外側に出てしまうことを指します。コースの境界は、一般的に白い杭や白線で示されており、ボール全体がその境界の外にある場合にOBとなります。

境界線の上にボールが少しでもかかっていれば、OBではありません。ボールの一部でもコース内の区域にかかっていれば、インプレーです。

OBになった場合は、1打の罰を加えて、元の場所の近くから打ち直すのが基本です。つまり、1打目がOBなら、2打目は罰の1打を加えた「第3打」として打つことになります。

ぱっと見て分かりにくいときは、同伴者と一緒に杭の位置を確認し、判断に迷ったら暫定球を打っておくのが安心です。迷ったら暫定球、が初心者の合言葉と考えてください。

ロストボール(紛失球)とは

ロストボールは、ボールが見つからない状態です。林や深いラフに入って見つからない場合が代表的で、捜索時間は3分以内と決められています。

3分以内に見つからなければ、そのボールは紛失球となり、OBと同じく1打の罰を加えて打ち直すことになります。最近の規則では、3分の計測は捜し始めたときからスタートします。

なお、見つかったボールが自分のものかどうかを確認するため、事前にボールへ自分だけの印を付けておくことをおすすめします。同じ銘柄のボールが落ちていると、確認が必要になる場面があります。

捜索中は、後続の組が来ていないかも気にしてください。無理に3分ぎりぎりまで粘らず、早めに諦める判断がマナーにもつながります。

二つの違いを一覧で確認

OBとロストボールの違いを、表にまとめました。

実際のコースでは、「ボールが見つかったけれど、白杭の外だった」という場面もよくあります。この場合は、見つかっていてもOBです。逆に、林の中で見つからなくても、OB区域に入った確証がなければ、ロストボールとして扱います。どちらにしても罰は1打ですが、暫定球を打ったかどうかで、その後の進め方が変わる点も覚えておきましょう。

項目OBロストボール
状態ボール全体がコースの外3分以内に見つからない
罰1打罰1打罰
打ち直す場所元の場所の近く元の場所の近く
判断のポイント白杭・白線の位置捜索時間と目撃情報

どちらも「1打罰で、前に打った場所に戻る」という点は共通です。ここを覚えておくだけでも、コース上での混乱はぐっと減ります。

OBになったときの打ち直し方

OBが出たとき、具体的にどこから、何打目として打つのかを確認しましょう。

元の場所から打ち直す基本ルール

1打目がOBだった場合は、ティーイングエリアから打ち直します。罰の1打が加わるので、打ち直しは3打目です。

フェアウェイから打った2打目がOBなら、その2打目を打った場所の近くにドロップして、4打目として打ちます。ドロップとは、膝の高さからボールを落とすことを指し、元の場所から1クラブレングス以内の救済エリアに行います。

「ボールを打った場所に戻る」のが原則です。戻る距離が長いと感じるときは、ローカルルールの「前進4打」が使えるかどうかをスタート前に確認しておきましょう。

2019年の規則改訂以降、ドロップの高さは膝の高さに統一されました。それ以前は肩の高さだったので、古い情報を見かけたら注意してください。

「前4(前進4打)」というローカルルールとは

多くのゴルフ場では、OBや紛失のとき、戻らずに前方の特設ティーなどから4打目を打てる「前進4打(前4)」というローカルルールが設けられています。進行を早めるための特別な取り決めです。

たとえば、1打目をOBした場合、通常は戻って3打目を打ちますが、前進4打を使うとOBになったあたりのエリアから4打目として打ちます。つまり、罰を含めた打数は、本来のルールより1打多くなります。

前4はルールではなく、コースが定めた「ローカルルール」である点がポイントです。使えるかどうかは、スコアカードやスタートホールの看板、コース側の案内で確認してください。

コンペでは、前4の扱いを幹事が事前に決めている場合もあります。当日の案内を聞き逃さないようにしましょう。

同伴者への声かけとマナー

OBやロストが出たときは、黙って動くのではなく、同伴者に一声かけるのがマナーです。「OBかもしれないので、暫定球を打ちます」と宣言してから打てば、誤解を防げます。

声かけは、短くはっきりが基本です。

特に暫定球は、「暫定球を打ちます」と宣言しないと、打ったボールがインプレーの球として扱われることがあるため、必ず声に出してください。

初めてのゴルフラウンドで恥をかかないためのマナーガイドも合わせて読んでおくと、コース上の流れが見えてきます。

打ち直しに時間がかかると感じたら、後続の組に先に行ってもらう配慮も大切です。

暫定球を使いこなそう

暫定球は、時間を節約するための大切な仕組みです。使い方を知っておくと、ラウンドの流れが格段に良くなります。

暫定球とは何か、いつ打つか

暫定球は、1打目のボールがOBや紛失の可能性があるときに、念のため打っておく球です。元のボールを探しに行く前に打つことで、戻る手間を省けます。

迷ったら打っておく、くらいの気持ちで構いません。

迷ったら打つ、が基本です。

打てるのは、元のボールがOBや紛失の可能性があり、まだ探しに行っていないときに限られます。ボールの場所まで歩いて行ってから「やっぱり見つからないから暫定球を」とはできません。

暫定球を打つときは、同伴者に「暫定球を打ちます」と宣言し、できれば元のボールとは違う印の球を使うのが安心です。

打ったあと、元のボールが見つかれば、暫定球は放棄して元のボールで続けられます。見つからなければ、暫定球がインプレーとなり、1打罰が加算されます。

暫定球のあとの打数の数え方

たとえば、1打目をOBの可能性がある方向に打ち、すぐに暫定球を打ったとします。元のボールが見つからなければ、1打目の打数と罰の1打を足して、暫定球は「3打目」として数えます。続けて打つ次のショットは4打目です。

ここで間違えやすいのは、暫定球を打った時点で罰打を数えてしまうことです。元のボールが見つかれば罰はつきません。確定するまでは、あくまで「保険」として扱います。

自信がなければ、その場で同伴者に聞きましょう。

少しややこしく感じるかもしれませんが、「1打目、罰で2、暫定球が3、次は4」と順番に声に出して数えれば理解できます。

打数は「打った回数+罰の数」で数えると覚えておくと、迷いません。

数え間違いが心配なときは、同伴者と一緒にスコアを確認してください。自己申告制のスポーツだからこそ、こまめな確認が大切です。

ペナルティの数え方早見表

OB以外にも、ゴルフには罰打がつく場面があります。初心者が出会いやすいものを整理しておきましょう。

初心者が出会いやすい罰打の一覧

よくある罰打を表にまとめました。ここでは基本的な内容のみ載せているため、詳細は規則書で確認してください。

黄杭のペナルティエリアは、基本的に元の場所に戻るか、水に入った地点とホールを結んだ線の後方に下がる救済になります。赤杭は、さらに横の救済も選べます。

赤杭は、池などの水際から、ホールに近づかない範囲での救済が追加で認められる点が、黄杭との違いです。

場面罰打ポイント
OB・紛失球1打元の場所の近くから打ち直す
ペナルティエリア(池・川など)1打救済の方法がいくつかある
アンプレヤブル(打てない状況)1打プレーヤー自身が宣言できる
暫定球の宣言を忘れる状況による必ず声に出す

池や川などは、現在は「ペナルティエリア」と呼ばれ、赤杭や黄杭で示されています。赤と黄で救済の選択肢が違うため、初めてのコースでは杭の色を確認しましょう。

打数を数える習慣を付けよう

ペナルティを正しく数えるには、一打ごとに自分の打数を口に出して確認する習慣が役立ちます。「1打目OB、罰1で3打目」のように、実況するつもりで数えます。

スコアを控えるのは、ホールアウト後でも大丈夫です。ただし、罰打の数は忘れやすいため、その場で同伴者と声に出して確認しておくと安心です。初心者のうちは、1ホールごとに「何打だった?」と聞かれることも多いので、慌てずに答えられるよう、頭の中でカウントする習慣をつけてください。

同伴者も数えてくれますが、基本は自分の打数は自分で管理するものです。数え間違いは、気づいた時点で素直に訂正するのがゴルフの基本姿勢です。

スコアカードへの記入は、ホールアウト後にまとめて行う人が多いです。次のティーイングエリアで、前のホールの打数を同伴者と確認し合うとミスが減ります。

ラウンド前にルールを身につける方法

ルールは知識として知っていても、実際の場面では迷うものです。ラウンド前の準備で自信をつけましょう。

規則書やアプリでルールを確認する

JGAの「ゴルフ規則」には、公式の内容が掲載されています。分厚い本に感じるかもしれませんが、初心者向けの要約版やアプリもありますので、まずは気軽に目を通してみてください。

ルールブックは、ラウンドの前日に、気になる項目だけ開いて読む使い方でも十分です。分からない場面に出会ったら、メモしておき、ラウンド後に調べると、知識として定着しやすくなります。ルールは毎年のように細部が更新されるため、新しい情報かどうかも確認してください。

特に覚えたいのは、OB、紛失球、ペナルティエリア、アンプレヤブルの4つです。この4つが分かれば、ラウンドで困る場面の大半に対応できます。

スマホのメモに、自分用の簡単なルール早見表を作っておくのもおすすめです。ラウンド中にサッと確認できます。

シミュレーションゴルフで流れを体験しておく

ルールを頭で理解していても、実際にコースを回る流れは経験しないと身につきにくいものです。室内のシミュレーションゴルフには、コースを回るラウンドモードがあり、ティーショットからパットまでの流れを練習できます。

SMART GOLFにも、ラウンドモードが搭載されています。OBやペナルティエリアが設定されたコースを体験しておくと、本番での戸惑いが減ります。使い方はスマートゴルフは初心者でも大丈夫?で紹介しています。

本番前に「OBを経験しておく」ことが、いちばんの予習です。シミュレーターなら、失敗しても気まずい思いをせず、何度でも試せます。

さらに、初めてのコースで自信がない方は、シミュレーションゴルフの練習ガイドを参考にして、実戦に近い練習を組み立ててみてください。

まとめ

OBはボール全体がコースの外に出たこと、ロストボールは3分以内に見つからないことを指し、どちらも1打罰で元の場所の近くから打ち直すのが基本です。1打目がOBなら、打ち直しは3打目になります。

迷ったときの強い味方が暫定球です。元のボールがOBや紛失の可能性があるときは、探しに行く前に「暫定球を打ちます」と宣言して打っておくと、戻る手間を省けます。コースによっては、前進4打というローカルルールが設けられていることもあるので、スタート前に確認してください。

罰打の数え方は「打った回数+罰の数」と覚えておくと整理しやすくなります。ペナルティエリアやアンプレヤブルなど、他の救済も基本だけ押さえておけば、初心者のうちは十分に対応できます。

実際の流れを体験するには、シミュレーションゴルフのラウンドモードを使った予習が便利です。ルールは改訂されることがあるため、最新の内容はJGAの規則書やコースの案内で確認し、自信をもって次のラウンドに臨んでください。

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編集長
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ゴルフ歴15年、年間ラウンド数2回以上のゴルフ愛好家。これまでに試打・所有したゴルフクラブは20本を超え、最新ギアの市場価値に精通しています。 加えて、最新のシミュレーションゴルフ(インドアゴルフ)事情にも精通しており、「SMART GOLF」や「マイゴルフレンジ」など多数の施設を自ら体験・取材。コースでの実戦から最先端のインドア練習機材まで、現代の多様なゴルフライフを網羅する深い知見を持っています。